ご相談内容
離婚して仕事に復帰したアヤさん(50代)は、H県市内に就職先をみつけ再スタートを切った。
束縛や浮気に苦しんだ日々とも決別でき、「これからが私の人生だ!」 と。市内には長年の友達もいて離れたくない。離婚前は夫の仕事を手伝っていた。その経験が物を言い、年齢的な心配を排除して、得意な職種に就くことができた。
一つだけ想定外だったのが、社内での対人関係。歓迎会をしてもらった時は、同僚の中に人なつこそうな同世代を見つけてホッとした。これが最初の油断...つまづきになると知るのに時間はかからなかった。
翌週末の金曜日、帰り支度をしていると、「ねぇ?アナタも独身でしょ。なら 夕食一緒に行きましょ!」 と強引に誘われ、(親しくもないのに、なぜ?) と思いながらも断れず出かける。人づきあいが苦手なアヤさんは、「もし断って、嫌われたら...」と弱気になり、従うしかないと思いこんだ。
「気を遣うのは 嫌なんだけど」 仕方ない!とA子の誘いを渋々受け入れた。ジャズの流れる店で、「私も来年は50代突入だけど、仕事だけじゃオモシロくないわぁ」と、聞いてもいないのに、同僚の悪口から自分の過去話までよく喋る。食事よりもとにかく酒が好き。アヤさんには 「あら飲めなかったの?ここ食事もおいしいから」 と言い、「こう見えて私も苦労してるのよぉ」 と、苦労話を自慢そうな口調で 3時間延々としゃべり倒した。解放されて帰宅すると、気を遣うようなコトはなかったはずだが、頭が冴えない。疲れきり風呂も入らず眠った。
月曜日になっても いつもの冴えが戻らない。「仕事する気が起きない。どうしたの私は?」。
出勤すると早速 「金曜の夜は楽しかったわ、ありがと」 と声をかけられ戸惑った。お昼になると 「アヤさんお弁当派なのね。おいしそぅ」 と覗かれ、残り物を詰めてきただけと答えたが、傍にいる同僚たちから 「仲がいいのね」 と、トゲを含んだ言い方をされた。その空気で悟る、A子は社内の厄介者だったと...( 聞き流してたけど、確かに悪口や愚痴が多かった)。
不思議なのは、女性には疎まれているのに、外勤の男性社員には人気があった。
あとになってコッソリ知らされた。「新しく人が入るとA子が近づき、そのあと申し合せたように皆!倒れたりとか 体調崩して辞めてるの。お陰でいつも人手不足でね」 と ささやかれ、「アナタも犠牲にならないでよ。A子が傍に来ると疲れるもの。辞めた人も仮病じゃないわ」確信を持って忠告された。アヤさんの頭に、食事に誘われた翌日の倦怠感がよみがえる。酒を飲んでないのに二日酔いみたいになって、午前中は起き上がる事すらできなかった。疲れはまだ取れてないし...そもそも何故?従うしかないなんて思ったんだろう?
念の為にと翌日からパワーストーンのブレスを装着して出勤。離婚成立前の苦闘の時期に入手し、部屋に置いていた。もしまた非常事態が起きたら使おうと浄化用クラスターに載せたまま 忘れていた。元旦那の生霊に悩まされたが、職場で使う事になるとは夢にも思わなかった。
目ざとくブレスを見つけたA子が 「アラッ!きれいねぇ」 と いきなり左手首を触ってきた。
ギュッと強い力で握り絞められ、「い、痛い!」 と小さな悲鳴をあげると 「何よ!これくらいで」 目をつり上げプイッと放してくれたが。帰宅すると、ブレスの糸が切れ 石が床に散らばった。拾い上げて見ると光沢が消えている。(パワーを吸い取られたの?) そうだとしても、会社を辞める訳にはいかない。元旦那の生霊にも打ち勝ったのだからと鼓舞して仕事へ!
席は離れている。ブレスを新しく2本重ね着けして出勤。ネットには該当する症状を打ちこむ。
数時間後アヤさんは、「エナジーバンパイアだったんだ!」と知る。ネットの情報を元に対策を練り、実行。仕事中は見えないフリ聞こえないフリを押し通し、幽霊の如き扱いで無視をし、気丈になってバリアを全身に張り巡らせる。これで防御はできるはず!と恐怖心を捨てた。
常に気を張りつめた状態は戦場にでもいるようだが、ピンッと張られた空気に A子も声をかけてこない。見られてる気はするが、平和な2ヶ月を経験して 徐々に緊迫感が解かれていく。
3ヶ月が過ぎる頃、左肩から腕までズッシリと重く鈍い痛みが出た。左後頭部にも鈍痛が走る。
アヤさんのバリアが薄れたのを見て取ったA子が、「最近冷たいんじゃないの?」と、肩から背中までベタベタとさわってくる。振りほどこうとするが敵わない。「やめてっ!」と言ったら 「私たち友達でしょ?仲良くしましょ!」 と椅子を持ってきて、「お弁当作ったの。一緒に食べてね」...さわられてウッカリ目を合わせてしまった (眼から吸われる!)。蛇に睨まれたカエルのようになり、気力が衰え、エネルギーが奪われていく。
その直後から、全身の怠さに加えて 集中力を維持するのが難しく、簡単な仕事でミスが出る。
土日になっても、やる気が起きず掃除も洗濯もできない。異様な眠気で立っていないと寝てしまう。月曜になっても出勤するのが億劫で、有給を使って休み、半病人状態で眠り続けた。
「これって尋常じゃない!」 朦朧とした頭で再び調べ始めると、自力では無理かもしれないと弱気になった。会社には行っていたが、考えると心が折れそうだ。「新人が皆、 揃いも揃って体調を崩し辞めていく」 と言われた事実が恐怖を伴い襲ってくる。水晶ブレスは濁り、ラブラドライトレッセンスが激減していた。A子は仕事の合い間にも寄ってくる。
5ヶ月耐えたが、目眩や吐き気まで出てきて、「もうダメ!」と心身が悲鳴を上げた。ここまで強烈な事態はネットにも載ってない。もしかして本当に病気かも?...それとも まさか!
「これって霊障?」...元旦那の時の生霊の比じゃない。仕事を続けなければ食べていくことさえできない、「もう死にたい!」 と限界まできて、お電話を頂いた。
鑑定結果
アヤさんがA子の名前を出すたび、電話が切れた。鑑定の始まりに焚くお香の煙は、まっすぐ上がらず360°に渦を巻いて 斜め上方へ向かう。空気清浄機が負けている。クラウンチャクラから基底のチャクラまで、幾つものコードが繋がれていた。まるでタコ足配線、これでは想念で簡単に盗られてしまう。一回分の量は少なくても、欲しくなれば 相手はストローで吸うようにエネルギーの略奪を繰り返す。そこいら辺にいる並みのエナジーバンパイアとは違う、特異な力を持っていた。急ぎコードを切断しなければ!...肉体だけではない!メンタルにも影響が及ぶ。「死にたい」 と感じてしまったのも、アヤさんの心じゃない。
「至急コード切断します!」 と、詳しい説明はあとにして始める。お祓いに似た秘儀を駆使して一気に!斬る。今度は、ロウソクの炎が 風もないのに消える。それも1度や2度じゃない。
エナジーバンパイアA子の自信が垣間見えた (挑まれている!)。
アヤさんの不調を、自分の肉体に投影してみて、まずはここだ!とキツイ症状を呈したところから切断していく。縁の部分もメンタルを視ながら同時に絶つ。これを間断なく続けていくと、炎も消されなくなる。揺れるだけ。A子の自己顕示欲の強さが、霊視しやすい状態を創っていた。
生霊返し等の、いわゆるこの世のモノではないパワーを駆使する時は、恐怖心は害になるので棄てる。エナジーバンパイアの中にはガムシャラに挑んでくる者が、A子のように稀にいるが、理不尽さへの怒りエネルギーを武器にして、迎え撃つのが一番!(これしかない!)。
奪われたエネルギーは戻せないが 新たなエネルギーを各チャクラに容れる事で 防備も整う。
「部屋が明るいし広くなった!空気が綺麗になってる」 とテンションの高い声が返ってきた。
「目の感じは、いかがですか?」と伺うと、「目の奥からきてた痛みがない。電気がまぶしくて 頭痛があったけど、すっきりしてる...えぇー!なんで?」。部屋の波動が上がってる。それだけで!、明るくなった訳でも面積が広がった訳でもない。余計なモノがいたので消しました、とだけ伝えた。コードは繋げだ本人に、切れたゴムが勢いつけ跳ねるように還る。
アヤさんの体調もメンタルも元気に戻ると、「私、病気じゃなかったのね?」 と聞かれた。
本気で病気を疑いウツ気味だったと言われ、体内透視もしたが「病巣はどこにも視えません」と伝え、「ネガティブになるように仕向けられたんです」と加えた。
A子の考えは、足りなければ他人のエネルギーを盗る権利がある 「その為に能力があるんだ」と こじつけて、狙いを定め、黒魔術のような事を好んでやってきた。この会社に転職してきた時から、ずっと。初めの内は 気づかれないよう巧くしていたつもりが、誰かが倒れて噂がたち、新しく補充されて来た人には遠慮のない貪り方をした。
エナジーバンパイアの特徴としてネガティブ感情が強く、自分の事は棚上げして逆恨みをいつも誰かにしている。孤独や不安を感じれば誰かに話すことで、嫌なものを押し付けて、自分はスッキリ。食事した翌日にアヤさんはA子から電話を受けた。実りのない話をウキウキと喋られ、「具合悪くて」と言っても、「あら、大丈夫?」と言うが 心配してる声ではなく、3時間つき合わされた。同僚や会社の悪口を 「教えてあげる」 口調で 延々と聞かされて、挙句に 「いざとなったら私がいるからね」と言われた。勤め始めて間もないアヤさんの不安を煽る。
エネルギーを盗られながら負の感情を植えつけられた。以後 A子からの電話は拒否してる。
電話でもメールでもエネルギー送受信のツールになる。エネルギー搾取も邪気送りも同時で、電話なら3時間あれば充分。メールも気にして繰り返し読めば同等の被害が出る。これらを続けていくと、共依存にさせられるケースも。仕向けられて、だが、孤立感や自信の崩壊となり、「友達としていないと淋しい」と感じるようになってしまう。縛られているとは思わなくなり、生きるためのエネルギーも、運気も、すべて盗られて...抜け殻状態にされる。
“ 目を絶対に見ない、ヘタに関心を寄せない、無視の姿勢を邪魔されたら怒りを持つ ”これを会社では徹底してください、と伝えた。家でも遣って欲しいことに加えて。しっぺ返しの痛い経験をしたA子は、普段とは違う態度を取るはず。その落差にも関心を持たないで欲しいと。隙を見せたら、また、一からの始まりになりかねない。「アヤさん次第です」ここで終了させるか?反撃の態勢にするか?は、と続けてお話しさせて頂いた。
その後
1ヶ月経ったころ焦った様子でお電話を頂いた。エネルギー漏れもなく波動も上がっている。どう視ても理想的な状態で 「心身ともに調子いいですよね?」 と伺ってみると アヤさんは、「私は元気なんですけど...」と、言葉を捜している様子。話の出足は、あれからA子が手の平を反して あからさまに避けるようになった。前もって聞いててホントに良かった!もし聞いてなければ「私、嫌われた?」と、気にして自分から話しかけてたと思う、と。
周囲は、アヤさんとA子がケンカしたと思い、日を追う毎に、声をかけてくれる人が増えた。
なぜか励まされたり、親切にされたり、それが嬉しく 長い夜が明けたような感じだったと。
休日は 友達と食事したり映画を観に行ったりし、職場では 「仕事が早くて助かるよ」と上司から期待の言葉をかけられ 「必要とされてる喜び」をかみしめる。アヤさんはこれも皆、職場の良き仲間が味方してくれたお陰だと...そう言いながら 声のトーンが落ちる。
「一番気にかけてくれた人が 仕事中に倒れて入院したの。私の身代わりになった気がして」。
アヤさんは自分の責任なのか?と気にしながら、そうでない事を切実に祈ってた。もし、自分のせいで倒れたなら、もう親しくしちゃいけないと決めてるようだった。4日前に起きた事だが、すぐに電話して聞く勇気がなかった、と涙ぐむ。
その人は仕事中に急に前かがみになり、どうしたの?と声をかけると 「トイレで吐いてくる」 と席を立った途端に、その場に倒れこんだ。
呼びかけても反応がなく救急車で病院に運ばれ、意識は戻ったが、調べても原因が分からず退院の見込みが立たない事で、アヤさんがうろたえていた。霊障で倒れた場合は大概が「原因不明」となり、最終的には病院もお手上げとなって退院させる。お見舞いに行ったら「持病もないのに大げさな事になって」と困惑してたという。
「身代わりというのとは違いますよ。犯人が同一人物だから、そんな勘違いも起きますよね」と先に言って、これは 「誰でもいいからエネルギー寄こせ」状態の乱れ撃ちで、保護エネルギーが一番薄かった女性のオーラに侵入したA子が 手加減なく吸い取った結果です、と伝えた。
「じゃ、私をかばって身代わりになった訳じゃないの?」 と聞かれ、違いますと。銃乱射事件に例えたら分かりやすいと思います、というと 「私が標的じゃなかったのね」 と少し安堵されたようだったが、A子がいなければ起きない事態でもあった。この先、誰が狙われても不思議ではないと伝えると、「えー!私も再発の危機にあるってこと?」と問われた。今の状態をキープして頂ければ、ほぼ大丈夫です、と答えるが、「ほぼって何?」と聞き直される。
生霊を日常的に飛ばしてるエナジーバンパイアなら、生きてる限り そこに絶対は存在しない。だから気を張り 気持ちを臨戦態勢に置くことが大切なんです、と伝えるが「不安だわ!」と言われて エネルギーを存分にいれたパワーストーン2種を、携帯用と家置き用でお送りした。先月はブレスだったが、携帯用には300gほどのグリーントルマリン入水晶の原石を選ぶ。
入院中の〇〇さんは大切な人!だから、元気にして欲しいとのご希望で、家族でも血縁でもないため 一割程 欠けが出るかもしれないと説明して、「これはもはや、お祓いだ!」と臨む。
アヤさんを通して〇〇さんへとエネルギーを送りこむ。A子に憑依してるモノが持つ毒を倍にして、元の所有者であるA子に戻す。
入院中の〇〇さんに「体調は?」と聞けなくても、翌日のA子を見れば分かる。虚栄で元気な素振りを演じても、夕方まで体力が持たないはず。毒を盛ったつもりが、それを自分が呑むことになるとは露ほども思わず黒魔術を使っていた。浮遊霊を眷属のようにしてたが、それらは低級霊であり、その隙を突いた。「A子も油断大敵な状況なんです。アヤさん登場で!」だから強気でいて頂ければ、自滅してこの会社から去ります、と最後にお伝えした。
以後のアヤさんは、活力に満ちた日々を楽しみ 向かうところ敵なし!と自由を謳歌している。
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