夫婦問題 離婚の危機 N県アキさんの場合
Ｎ県にお住まいのアキさん(仮名・40代)は、ご主人が浮気していると疑いをかけて「本当の事を言って」と詰め寄ったが、証拠もなく疑われたご主人は「そんなに言うなら離婚しよう。俺が出ていけば落着だな」と言うだけで、弁解もしない。離婚はしたくない！どうしたらいいの？以前に戻りたいと霊能鑑定＆祈祷のご依頼を頂きました。
コトの発端は、ご主人の鞄の中から偶然にも避妊具をみつけたことで、「これはなに？」と問い質したら、忘年会のときに悪フザケした奴の仕業だろうと、淡々と答えられて逆に怒りに火がついてしまったと。その後２ヶ月に渡り帰宅したご主人を捕まえては「なんでアナタがこんな物を持ってたの？」と、たった1袋の避妊具をめぐり、年頃の子供の前でも派手に喧嘩を繰り返していたそうです。それまでは、おとなしくて真面目なご主人が婿養子に来てくれて、両親も含め皆が幸せだったと懐かしそうな言い方をされました。
一昨日の夜、遅く帰宅したご主人に「どこの女に会いに行ってたの？」と決めつけ口調で挑んだら、着替えも済んでいなかったご主人は、海外旅行用の鞄を押入から引きずり出して、黙って荷物をまとめ、玄関へと向かう中・・焦るアキさんは「お願いだから考え直して！」と泣いてすがっても振り払われてしまい、安全カミソリで左手首を切りつけ、血しぶきに驚いてクラッとその場に倒れこんだが、その後の記憶は曖昧だと声が細くなった。さすがにご主人も踏みとどまって救急車を呼んだり、深夜の大騒ぎとなり、夫婦喧嘩はいったん休戦となったが、アキさんは自己嫌悪に陥り、この2日はご主人と目を合わせる事が出来ず、この先どうなるのか？悪い想像ばかりがめぐり、帰宅したご主人にどう接したらよいのかも解らなくて「私がすべき事を教えてほしい」とおっしゃった。
ご主人は真面目を絵に描いたような人で、会社の飲み会で遅くなる事はあっても、怪しく感じる行動は結婚して20年全くなかったと。浮気も離婚も自分には関係のないことだと信じて生きてきたので、避妊具を見てショックだったが、それはおそらく花柄ハンカチであっても自分は浮気の嫌疑をかけたかもしれないとも。
発覚直後は「本当の事を言ってくれたら許すから」と上から目線の言葉を浴びせて、「離婚しよう」と言われても、本気とは考えずタカを括っていたが、ひと月ふた月と経つうちに互いに引けなくなっていき、アキさんが苛立つ中でご主人の方が悠然としてるように見えてきて、ご主人の気持ちが分からなくなり精神安定剤をこっそり飲んでいると。そして「あんなことして、主人の気持ちは余計に離れてしまったんじゃないかしら？」と不安な様子でした。
波動がひどく落ちていました。何事もなければ、好奇心が強く多趣味でパワフルに生きる人が...。
20年も連れ添ってきたご主人との未来は、離婚か継続か、どんな道になっているのか？ アキさんが気にする浮気が本当にあったのか ? ご主人の本当の気持ちはどこに(誰に)あるのか ? 以前と同じような(或いは以前以上の)夫婦関係の構築は成るのか ? その方法は如何に ? 前世まで遡って視ることにしました。
鑑定結果
ご主人には浮気の痕跡が全く視られない事を、最初にお伝えしました。
たまたま見つけてしまった避妊具は、ご主人の言う通りで、忘年会の余興で酔っ払った部下が無礼講だからと、真面目なご主人の鞄に入れたものでした。またご主人も、そんな物が鞄に入っているとは知らずに帰宅し、アキさんが先に発見したのが今回の不運でした。
同様の悪戯をされた人は他にもいましたが、その方々の奥様方は、笑い飛ばして問題にはならなかったのです。会社で同僚から「爆笑されたよ」と聞かさたご主人は堪らなく寂しかったようです。
妻のアキさんを唯一の理解者だと信頼を寄せ暮らしてきた２０年、婿養子の荷札を付けられていたのかと悶々としたものが噴き出て「離婚」という言葉に繋がったようです。ご主人がおとなしく見えるのは忍耐力と思慮深さの賜物であり、平穏を優先するあまり何かと我慢してしまう性格。
但しこれは、互いに、理解と信頼が成り立っている＝味方！の方程式に嵌ってる場合に限ってのこと。それが確認できる事が必須。
妻が友人たちと夜遅くカラオケに出かけても、文句一つ言わずに送り出している光景が視えてきたので、「違いますか ? 」と聞くと、「そうです」と。休日でもご主人に留守番を頼んで、飲み会の幹事を積極的に引き受けて出かけていましたよね ? と言うと「それが普通になってたし、 主人は何も嫌そうではなかったけど..」と。
理解・信頼・味方の３本柱が、ご夫婦間を結ぶ絶対的な支柱だとご主人は考えておられて、それが欠けた時は婚姻関係を継続していく意味がないという哲学的な考えの持ち主で、今すぐの離婚というよりは、冷却期間としての別居をしばらく前から考えていたようですとお伝えした。
アキさんが手首を切った日は、ご主人には別居の提案をする心の準備があったことも。別居して、まず自分がどうしたいのか ? 長いこと蓋をしてきた問題を、ここでもう1度考えてみようと、客観的な視点で計画していたようでした。ところが寸前にきて妻が目の前で自傷行為を図り、血まみれで倒れた。
起こり得ないはずの事が起きて、応急措置に負われている内にご主人も出てい行く気力が挫けてしまったというのが真相なので、やり直したいならば今が絶好のチャンスですよとお伝えした。
浮気はおろか、気になる女性が出来た訳でもなく、ただ、20年に及んだ気遣いで心身が疲弊してしまい孤独感が押し寄せていたところに、これでもかと浮気の濡れ衣を着せられて、俺の人生は何なのだ ? と思ったとしても不思議じゃないですよと、ご主人と向かい合う努力をされることをお勧めしました。
また、ご主人は恋愛体質ではないので、情熱的な愛情表現は求めることも与えることもしません、基本的に出来ない人なので、一人の尊敬できるヒトとして向き合い、甘えや感謝の表現以外の感情的な言葉は控えられたほうがスムーズに修復できますと、ひとこと釘を刺させて頂いた。
二世帯住宅とはいえ妻の両親もひとつ屋根の下に暮らす自宅では、ご主人は本音を決して話さないから、ドライブ方々海辺へ行って、海の水を眺めながら話し合うのも1つの手です、と。海や湖は人の心を洗い清めてくれる。山を背にして眼前が海ならもっと効力があるから、そんな場所があれば、口下手で苦手でもナントカ行けちゃいますよ、と。更に、アキさんが気にしていらしたので、手首バッサリ事件は、ご主人にとって負担になっていないこと、逆にこれは(異例だが) ご主人は、体を張って引きとめようとしたのか？《初めて、妻が、か弱い女に見えた》あの瞬間！と捉えているので、これからすぐに《献身的な妻》の役割を演技でも本気でも最初はドッチでもいいから、行動に移してくださいと言うと、アキさんは「演技なら主人は見抜く」とおっしゃった。
折角(?) 手首まで切ったのだから、ご主人が醒めない内に、親より子より大切なアナタの私は味方です！を示してベッタリと傍にいて頂ければ、なし崩しにでも離婚はなくなり、再構築の土台になりますからと順を追うことをご説明した。20年の長きに渡り、外へと意識を向けて自由気儘に出かけてきた妻、夫は包容力で許した訳ではなく、楽しそうに出かける妻の背中に「俺がいるって事を忘れてるのか ? 」何度もサインを投げてきたこと。妻の両親は最初から一切干渉をしてこないが、休日に一人いると落ち着かない..生まれた時から同じ環境にいる妻は、その感覚が理解できない。気を遣わせないことが、味方の証しになることさえ口に出来ず、歳月だけが流れてしまったこと。結婚して夫婦になれば、情という妙薬によって、温かい自分の家庭が築ける！そのために努力も忍耐もすると誓ったが、会社の同僚たちが簡単に手にいれた《普通の家庭》が、手に入らない失望と孤独でご主人の心は闇に覆われていると伝えて、これを改善することが急務であり、それさえ出来れば、より濃厚な幸せを掌中にできますと断言するようにお伝えした。
前世でも夫婦であった2人だから、ご主人は20年も耐えられたのだろう！浮気の濡れ衣さえなければ、このまま最期の時まで行ったのかもしれない。お互いを理解する必要性があって転生し出会ったことも、前世での係わりが深く関与していた。その辺りは詳しくお伝えして、絆のため活かして欲しいと願ったのです。《禍を転じて福となす》
その後
ふた月ほどしてアキさんからお電話を頂きました。
1つは、お喜びのご報告で、また別件の鑑定依頼を承りました。
ご主人とは始めはぎこちなかったけど、話していくうちに趣味が似ている事が今更ながら判明して、毎週お休みの日には、夫婦水入らずで出かけているとのこと。それが楽しくって、ご主人と一緒のお出かけは友達と行くのよりも遥かに楽しいとおっしゃり、新婚当時よりも今のほうが新鮮で毎日がイキイキとしてきたと、お声にも生彩がありました。
夜のカラオケは行きたくなくなり、行くならご主人も一緒にと、お友達に話したそうです。来月はご主人が興味を示していたエジプトへ旅行なのよ～♪ と祭囃子でも聞えてきそうな雰囲気。波動もグッと上がり、いたわりあって生きていく夫婦愛を知ったアキさんは、可愛い奥様に変貌を遂げていました。
別件のご依頼は、ご主人の妹夫婦の家に奇怪なことが頻繁に起きるようになった。原因の究明と対策を！との事でお受けしました。こちらの相談事例はまた別のページでご紹介します。