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最近の記事
電話占い 霊感友達の幽体離脱
いつから電話占いが流行りだしたのか、誰が始めたのかも知らない。
だけど、それ以前に、霊能力とか・・・いわゆる不思議系の力の存在は 極めて普通なこととして認識していた。
進学のために上京して、高校時代のクラスメイトとルーム・シェアして暮らしていたのだが、その友人が週末になると、郷里に残してきた彼氏に逢いに行く。 「 じゃ、行ってくるねぇ~♪ 今夜は体調いいから疲れないかもぉ~★ 」 と、いかにも楽しそうに浮き浮きと・・ひとこと残して、出かけちゃう。・・・逢いに行くと言っても、電車とかクルマとかの乗り物を使って ! ではなく、幽体離脱で深夜デートに行ってしまってた。
金曜だったり土曜だったりが多かったかと記憶しているが、肉体が行くのと違い、コッチの遣り方は歯止めが利かない。
そそくさとベッドに入り、いつもなら 「 じゃ、おやすみ~」・・・で翌朝を迎えるわけだが、幽体離脱 ( アストラルトラベル ) は、「 じゃっ ! ちょっと今夜行ってくるねぇ~」 で、こちらが 「 えっ? どこ行くのよっ」 なんて間の抜けた台詞を言うころには、もう出ちゃってる。
彼女の肉体は、隣のベッドに横たわったまま 寝返りひとつも打たない。昏々と眠る人形のように、ソコにあるだけ。寝息も聞こえず、まさに物体。「 行ってらっしゃ~い 」 と見送った ( ? ) 経験もない。だって瞬間で飛んでっちゃうから・・・、知らない人が目にしたら 「 まぁ・・なんて寝付きがいいのかしら 」 で完結してしまいそう。
そして翌朝 ( ん ? 翌昼 ) になると、疲れきった顔でベッドから起き出し・・「 ただいまぁ~・・あぁ~疲れた ! 徹夜デートはコタエルわぁ・・仮眠したいかも 」 ・・・・ボソッとつぶやき、コーヒー淹れて、なぜかタバコをふかしてた。幽体離脱の往復中にうっかり浮遊している霊を拾ってしまったときに必須なのが煙で、タバコは便利 ! と18歳の彼女はプカプカさせていた。
「 そっちもさあ~霊能体質だから、迷惑かけてないよね ? 」 が霊感友達の口癖。そんなに疲れるならやめれば ? ! ・・・何度言ったことか。彼女いわく、「 電車代も掛からないし、時間も掛からないし、間違いないんだけど、死ぬほど疲れるのが難点だぁ~・・・まぁ後は便利ってことで」 と、いつも奇妙な笑いで誤魔化されていた。
幽体離脱中の記憶は、もちろんシッカリと持っている。( だから、やめられない ) 。ハタチ前の肉体だから体力的には回復も早い。シャキッとしてくると、彼氏との会話やら何やらを取りとめもなく喋りまくり~ので、私は途中から聞いてなかったり・・。他人のノロケ話を長々聞いていてもねぇ~って感じで、「 うんうん、もう解かったから ! 」 で切り上げ終了。
通常は、幽体離脱中の記憶は 睡眠から解かれると消去されるものなのだが、リアルと同じレベルで記憶していた。記憶というよりも、彼女のなかでは 楽しい想い出 ♪ という位置づけだったと思う。次のデートの約束までして来ていて、ノートにメモっている始末。
当然、遠方の彼氏も同じ体験と疲労を味わっているはずだ ! が ? 、またも彼女いわく・・・「 ん~とね。アタシが誘ってるから、エネルギーもアタシ持ちで彼は疲れてないよ。記憶はあるけど・・ 」 と、アッサリ言う。私の中では、つまりソレって、エネルギー=お金みたいな感じかな~と、さりげなく聞くと、「 う~ん・・まぁそうとも言えるかも ! もしかしたらね 」 と濁された。
そんな訳の分からない生活が1年半ほど続いたある日、アリエナイモノが視える彼女は新興宗教に誘われ、誘いを断った私とは一緒に暮らすな ! と命じられたとかで、別部屋を借りてルーム・シェアは呆気なく終わった。彼女の幽体離脱を見守る手立ても同時に失った。
それでも徒歩10分の距離のときは、交流もできまだ良かったが、半年程経って、いきなり 本部のある地域 ( 〇区〇番地 ) に引越さないといけなくなったと。・・・一瞬だったが・・嫌な予感に貫かれ、引き止めた。話し合いも功を奏せず、高校時代からの友達は、引っ越して行った。
引っ越す前に、彼女がボソッと独り言のように言ったことが、未だに胸に残っている。
「 うちの母がね、昔、ひどいイジメに遭って・・それで 虐めた人たちを呪ってた時期があるんだ。藁半紙に似顔絵描いて ナニカしてたんだけど、その報いが、アタシに来るんだ。お姉ちゃんじゃなくてアタシなの。あと1年経ったら、この世の苦しみから解放されるって思うことにしたっ ! 」・・・ ?
その後、何事もなく1年が経過しようとしていた。電話で相変わらずノロケてくる彼女に、「 そかそか~良かったね 」 と彼女が弱冠21歳で婚約したことに、嫌な予感が的外れだったことを喜んでさえいた。彼氏と2ショットの仲睦まじい写真を見せられホッとし、気忙しい日々に追われてしばらく連絡も取ってなかった。
ある朝、「 なんだか夕べから眠れない~・・・」 そういえば、彼女どうしてるだろう ? ポワンと浮かんだ懐かしい顔。ナニコレ ! ? とドタバタ悪あがきをしていたら電話が鳴った。早朝に誰 ? ・・・てか、何事 ? ともかくも ! と電話を取ったら、彼女のお姉さん。しばしの沈黙のあとに、「 今から大塚の監察医務院まで来てもらえますか ? 」 ・・・。オオツカのカンサツイムインって・・・あそこは。
深夜に、フィアンセの腕の中で突然苦しみだして息を引き取った、と聞かされ・・・不審死ということで解剖中だとも聞かされた。五月雨降るなかを飛び出し、大塚監察医務院へと向かうタクシーの中で、引越し前の彼女の言葉が鮮明に蘇ってきた。彼女は、知っていたのだ。この世を去る日がいつかを。
しかし、仮にそれが運命だとしても、避けられたのではないか ? とも思う自分が今もいる。
弱冠21歳で婚約をして、結婚式の話題に華を咲かせて未婚のまま 弱冠21歳で・・・アチラの世界へ逝ってしまった親友の魂よ、穏やかであれ。貴女の婚約者は独身を貫いてるよ。彼が事業で危うい時や迷う時には 貴女が夢でリアルに教えてくれるって聞いたよ ? ( 魂の結婚式は 2人で挙げたんだね! )
2011/05/30