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最近の記事
心霊ホテルに泊ったお客様by銀座時代
十数年程前…銀座でクラブ経営していた頃の実話。
0時以降は、予約を頂いていた常連様の占いをして
…気づけば朝6時 ! なんてことも珍しくなかった…そんな時代のこと。
お酒も入っての接待は、深夜23:45で終了。
0時を挟んで、ゴロリと雰囲気が替わり、
急ぎの鑑定を望む方々が入店されると ドアの鍵もガチャッ。密室を作る。
マリアージュフレールの紅茶とフルーツを用意したら
従業員は片腕一人残し帰宅…守秘義務遵守を目視できることが
当時の客層では絶対条件の一つで、行列なんて、とんでもない話。
いわゆる「対面鑑定」で、霊感霊視・お祓い・祈祷・大願成就etc…
店内で尽きない内容は、電話占いへと移行して、遣っていた。
世間で偉大だと仰がれる方々には、また、それ相応の悩みが、
いとまもなく相次いで起きる…が、悩みがあることさえ悟られてはならず、
皆さん「お忍び」で訪れる方々で、互いに深夜がベストだった。
そんな緊迫した空気を破って、
0時以降はダメだという「掟」を蹴散らして…Aさんから
店の電話にガンガン。鳴りやまぬ音にやむなく出ると、
「ママ、頼むから聞いてくれっ! ここ開けてくれーっ!! 」
ドアの外側にいるらしく、おびえた声は電話無用で響いてきた。
Aさんは関西から出張に来ていた某製薬会社の部長で
一時間ほど前に「定宿のホテルに行く」と、接待を終えて帰ったばかり。
(接待も上々に運びご満悦だったのに、わずか一時間でなんだろう?)
店内で対面鑑定…というより
スピリチュアル的コンサル&祈祷をしていた時に、
まさに、よりにもよって! (集中力が切れるじゃん) !!
医学界の大御所を奥まったL字型の席に待たせて、
怒りを隠した笑顔 で、ドアを開けた。
Aさんの顔を見るなり「ひぇーっ?」 …お顔がゾンビ。血の気がない。
ドアに近いカウンター席でグイッとお水一杯 飲んで、
「僕は、ボクは異次元に触れたらしいんだ。憑依してないか視てっ!」
「というより、お願い! すぐにお祓いして。頼むょ~~(涙声)」
大御所先生が死角になる席にいるとも知らずAさんは、
怒涛の如く恐怖体験をまくしたて始め…こうなると、もう、止まらない。
「予約いれずにKホテルに行ったんだ。それでいつも泊れたし…」
「今夜も満室だって言われて、寝られたらいいから先週の部屋でいいよ」
と言ったら妙な顔をされて、
「お客様? 当ホテルには、そのような客室はございませんが…」
と 逆に戸惑われて、
「先週の水曜日も僕はここに泊ったけど?」 と言うと…
パソコンで調べ始め…結果!!
Aさんが宿泊した形跡も残されてない上に 、Aさんが言うタイプの部屋は
「今のご時世でそのようなお部屋は….。どちらかの旅館では?」… と。
Aさんは酔うほどお酒を飲まない。頭の回転を温存する。
接待のための上京であり、冷静沈着な人だ。
そのAさんが繰り返し語る内容は、一貫していた。
先週の水曜日に会社近くのKホテルへ行くと
「本日は満室で申し訳ありません」と丁重に断られたが、
すでに深夜1時を超えていた。
朝一の新幹線で帰阪するから寝るだけだとフロントに告げ…
「この時間じゃ日比谷公園で寝るしかない」
「ここが満室なら、ほかのホテルを回っても空きはないでしょ?!」
押し問答の末に、Kホテルからの提案で
「お客様? 本当にお休みになれるだけでよろしいのでしょうか?」
と確認され、スーツ脱いでちょっと寝れたらありがたい ! …で
チェックインした。
野宿よりはマシだとは思うほど変わった部屋だったと、
Aさんはその部屋をシッカリと記憶していた。
広さは4畳半くらいの和室で、どこにも窓がなく、
布団が積み上げられ、まるで時代劇にでも出てくるような…
「言い方が悪いけど遊郭みたいな…女中部屋みたいな感じだった」…
「いまどき、こんな部屋もあるんだなぁ。まぁ寝てしまえば同じさ」と
2時間ほど休み、チェックアウト時には会社のカードで精算し、
朝一の新幹線に飛び乗って、車中で再び睡魔に誘われ…
奇妙な部屋のことは、以後、気になる事も思い出す事もなかった。
七日過ぎて、
同ホテルのフロントとの話に至るまでは、仕事に忙殺され、
疑問を抱くことすらなかった。
この夜、薄気味悪さを払拭したくて Aさんは、
Kホテルのフロントマンに〝先週泊った部屋〟まで行って確かめたいと
先週は確かに存在していた(はずの)、その謎の部屋まで…
引き戸のドアの前まで行かせてくれ ! と、半ば強引に歩いた。
しかし、その部屋に行き着くことは できなかった。
壁に立ち塞がれて…部屋にたどり着く前に、
行き止まりに突き当たった。
記憶では、この壁の向こうに、部屋があった !
それをフロントに言うと、
「歴史がありますので…昔はあったそうですが…塞いだと聞いてます」
と正直に応えられ、
フロントマンの顔が 心なしか青ざめているのを見てとると、
確かめるつもりが恐怖に一変して…
本能的に逃げてきた…というもの。
「何故なんだかね、ここに戻るしかないって。何が憑依してる?」
Aさんは戦々恐々「憑かれてる!」と思い込んでいたが、
実際は、なにも憑いてなかった。
憑依はない! と何度言っても納得しないAさんに、
「先週、ウチの店に来なかったからヤバイ経験しちゃったのねぇ」
キャハハ♪と笑って、おもしろかった! と言ったらムッとされたけどw
実質的な被害は何も蒙ってないんだから
「忘れるか、私みたいに慣れるかしちゃえば問題ないわぁ」
で、ようやくの納得を(?)不承不承してもらった。
してしまった経験を消すことは できないけど、
大した事じゃない ! と、メンタル強化ならお得意様への得意技(?)
そもそも「開運」てのは、そこから始まる。
Aさんの突入で、大御所先生の祈祷が大幅に遅れ、そっちが
よっぽど気になる!!…ところだったが、
さすが大御所様 ! …席に戻れば、クスクスと失笑モードだったらしい。
「いやいやぁ、お陰で緊張感が解れてきたよ」…と(笑)ww
そうなのだ!! 昔から常連様はこの手の話には、まるでビビらない。
…というか、現実問題が真剣に深刻なのだから
「生きてる人間の方が、慢心で何をやらかすか? よほど恐い!」 となる。
銀座なんて、生霊ビシバシッと、
情報と同じく電光石火で飛んでたっけ。
あれらも必要な経験だったと、今なら、思えるけど。。
2015/07/14